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今日は昼に家族が迎えに来てくれ,その続きで妹もいっしょに出かけてランチをする予定にしていたので,ちょっと早起きして,新婚当初に住んでいた実家の近所のアパートや,近くの川っぺりなどを散歩してきました。
先ずは新婚当初に住んでいたアパートまで行ってきたのですが,うちが置いていった郵便受けが未だに置いてありました。懐かしいな。2DKと狭いアパートで,お2階の人が階段を上がる音は丸聞こえやったし,お風呂は正方形でどうやって入るんやってくらいに狭かったし,トイレも正方形の狭いスペースに斜めに便座があって,足がつくからよくドア開けっ放しで用を足したなぁ,とあれこれ思い出していました。
本当に色んな想いが過ぎります。
ロースクール進学と同時に結婚したのですが、先の見通しが立たない状況でよくここまでやってこれたな、としみじみ思います。
新婚当初,まだ勤め人だった嫁が,職場の人たちから,弁護士婦人だの将来安泰だのと言われていじめられたことがあり,無理して仕事行かんでいいよ,と辞めさせたことがありました。
その後は奨学金で何とか乗り切った感じです。
あまりの過密スケジュールに体が音を上げ,胆石症で倒れて,悶絶七転八倒し,その後,胆のう摘出手術を受けました。
ロースクールを出てからは,自分で短期バイトを繰り返しながら,限られた時間で勉強をする,という感じでした。
回数制限がある司法試験のラストチャンスで,5日間の日程で中日の休み以外ほとんど眠れないという異様な状況で臨み,途中,大失敗を発見してもうダメか,と諦めそうになりながら,信じてついてきてくれた嫁の顔を思い出して何とか最後までやりきってなんとか最終合格を果たしました。
あまりのストレスのせいか,その後,急激に血圧が上がってしまい,しばらく頭痛に悩まされる日々を送りました。
合格発表の日,嫁と2人でその時を待っているときに,先に誰が合格したか把握したロースクールの事務局の懇意にしている人から「おめでとう!」と電話連絡をもらい,なんかドキドキ感の持って行き場がなくなって拍子抜けした感じだったけれど,嫁と抱き合って喜んだことがついこの間のような気がします。
あぁ,これでもう試験を受けなくていいんやなぁ,と思ったのを覚えています。二十歳の頃に司法試験受験を志し,途中,諸事情あって一旦受験を断念した後に再度司法試験合格を目指して,都合20年,長かったけれど,終わってみればあっという間だったように思います。
嫁が未だにいう話…
司法試験に受かって修習も終わり、なかなか就職先が決まらなかったとき、生まれて間もない友梨を抱きしめて、「ごめんなぁ、ミルク安いのに変えなあかんかもしれんわ…」と言ってたそうです(本人は完全に忘れてます)。
何とかせなあかん、という一心で先に進んだからこそ今があるんやろなぁ、という気がします。自分のことでは妥協したり、諦めたりしてしまうけれど、やっぱり家族のため、と思ったらできることはなんでもやる、という気持ちになりますね。
昨日の飲み会で、道半ばで先にあちらの世界に行ってしまった友人の話などを聞き、色んなことを諦めたその気持ちはどんなんやったんやろなぁ、と近くの川の河川敷でサッカーやっている子どもたちの様子を見ながらしみじみ考えていました。
しかし、慣れ親しんだこの風景、やっぱり見てて落ち着くなぁ。ハイジといっしょで、都会暮らしはやっぱり合わんのかな、という気がする。
いや、たまにこうやって来るからいいのかも。
最近はこうやって、何も考えずにボーッとする時間が取れないので、なかなか貴重な時間を過ごすことができました。
明日からまたボチボチ頑張ろう。