ケーブルテレビのJ-comでファミリー劇場を観ることができるのですが,ちょいちょい番組表を観ていると,あ,観たかったな,と思うような映画があるので,たまにまとめて予約して,時間があるときにちょいちょい観ています。

今日はふと一息入れたときに何か観ようと思って,少し前に録画したビリギャルを観ました。

結構話題になって内容をご存じの方が多いと思うので,内容には特に触れず,とあるシーンを観て,あ,懐かしいな,と思ったことを書きます。

主人公の全く勉強できない女の子が一念発起して慶應義塾大学を受験して合格する,というストーリーなのですが,受験シーンで,慶応の日吉校舎が写されているところがありました。

実は自分も浪人1年目のときに慶応の法学部法律学科を受験して,三田校舎で筆記試験を受けた後,翌日,日吉校舎で面接試験があったのですが,その時のことをふと思い出しました。それまですっかり忘れていたんですけどね。

面接の全容はすっかり忘れてしまって,他にどんなことを聞かれたかなぁ,という感じなのですが,1つだけはっきり覚えていることがあります。

それは,面接官の先生から,好きなヨーロッパの国はどこか,と聞かれたことなんですね。

当時,ビートルズにどっぷりはまっていて,ヨーロッパといえばイギリスという感じだったので,はっきりと「イギリスです」と答えたのでした。

すると,もう1人の面接官の先生が,「イギリスは厳密にはヨーロッパじゃないんだよね」という,どう返していいか分からない,なかなかなコメントが返ってきたのでした。

その後,最初の質問をされた先生から,実はこの先生は英国史が専門なんだよ,という説明を受け,地勢的にも歴史的にもイギリスはヨーロッパ大陸には含まれない,という捉え方をするとのことで,そうなのか,と思ったのを覚えています。

とはいえ,そこで若干チーンとなってしまった自分に対して気の毒に思ったのか,次の質問で趣味は何?と聞かれたので,今も続く園芸が趣味です,と答え,ほぅ,今は何を育ててるの?と聞かれ,綿を栽培しています,と答えると,結構興味を持っていただいたようで,その後,綿の栽培でかなり盛り上がったのでした。

たまたま,高校からの帰り道にある近鉄百貨店のコンコースに鉢植えの出店が出ていて,そこで綿の苗が置いてあるのを見かけたんですね。苗1つ100円くらいだったと思います。

これは珍しいな,と思って買って帰り,とりあえず育ててみることにしたのでした。

これが結構育てるのが簡単で,ほっといてもしっかり育って,綿の花が咲いてその後,ちゃんと綿が取れたんですね。

ふわふわの綿毛の中に黒い種が入っていて,それを丁寧に取り出し,増えた種を植えてまた花を咲かせて綿を収穫し,種を植える,というのを繰り返して,小さいビニール袋にいっぱいくらいの綿が取れたのでした。

リカちゃん人形のふとんくらいならできるな,ということで,リカちゃん人形のふとんを作ろうと思っていたんです,といった話も面接官にしたように思います。

この辺りのくだりで盛り上がって,出だしにこけたのも無事挽回できたようで,結果的に試験に合格することができました。

結局,その後京都大学の法学部に奇跡的にビリで受かったので(平成元年入試の合格最低点が439.75点で,自分がまさにそれだったのと今でも覚えています。)慶応に行くことはなかったのですが,久しぶりに日吉校舎の様子を観て,あぁ,もう30年近く前になるんやなぁ,としみじみ思った次第です。

都心からちょっと離れたところにあるので,わざわざ出向くことはないとは思いますが,機会があれば一度行ってみたいな,と思います。

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